2011年1月31日月曜日

今年の抱負 PDCA

お読みくださった皆様は「一月も本日が最終日というときに何をボケたことを」と、きっとお思いのことでしょう。一応、今年の目標そのものはお正月に頭の中では立てたのですが、文章にする時間がありませんでした。お正月から一ヶ月経ちますので、その目標が今年一年本当に徹するに値するか、ちゃんと取り組めているかの検証を含めて改めて書きたいと思います。
私の本年の抱負は古典を50冊読むこと。これに至ったには経緯があります。私は仕事柄インターネットやWebを使ったサービスの開発に関わっております。皆さんもご存知のとおり、この業界は世界中で競争が繰り広げられており、動きが恐ろしく速いです。毎日、こういった環境で仕事に取り組んでいると、斬新なアイデアやダイナミズムに心躍る反面、目先の新しさや派手さに翻弄されそうになることがあります。特にここ数年はネット上での情報発信がとても簡単になり、いろんな最新情報が溢れかえっています。そんな中で、本質的なものを取捨選択することを心がけつつも、やっぱり処理能力に限界がありまして疲れ果ててしまうことがありました。
そんなとき、たまたま鎌田浩毅さんの書かれた座右の古典という本に出会いました。この本は古今東西の良書を紹介するものですが、よくある名著の一部分を単にくりぬいたようなダイジェスト集ではありません。著者自らがこれらの古典作品をいつどんな時に読み、どのように自らの人生に仕事に応用されたかが紹介されています。この本をさっと読んだとき、こんなふうに感じました。新しいものが必ずしも良いという訳ではない。今でも書店に並んでいるには何か訳があるに違いないと。限られた時間の中、読書において少しでも外れをひかないようにするには、先ずは時代の批判に耐え抜いたこれらの本を読むことにしました。
この本では50冊が紹介されています。全部読もうと思うとちょうど1週間に1冊くらいのペースになります。今のところ読み終えたのは5冊。なんとかペースは維持しているというところでしょうか。これまで読んだ本を通じて感じていることは、どの本にしても、そこに書かれていることは重みがあり、間違いなく私の記憶に刻まれ、今後生きていく上で何らかの影響を与え続けるであろうということです。読みはしたものの、まだまだ書かれていることの本当の意味を消化しきれていないと思います。直感になってしまいますが、これらを読む意義のあることは間違いないことを確信しました。だから私の今年一年はこの抱負を続けようと思います。

2011年1月26日水曜日

facebook超入門 二つのお約束で楽しみながらトラブルに巻き込まれない方法

にわかにfacebookが注目を浴びている。映画ソーシャルネットワークが上映され、さらにそれとタイミングを合わせたのか、週間ダイヤモンド、週間エコノミストといったビジネスマン向けの雑誌にも特集記事が見られるようになった。
facebookは全世界で5億人以上が既に使っているのだから、必ず日本でも近いうちに普及する。これを言うと、ちゃんとその利点を理解されていない人に限って、「facebookは日本の文化には馴染まない」というコメントを口にする。はたしてそうであろうか?
私はfacebookは独自の制約がともなう文化ではなく、世界共通に普及しうる文明であると考えている。つまり、インターネットや、電気、水道みたいに世界中でその価値が簡単に理解され、その恩恵をみんながあずかれるというものだ。例えば、その昔に暗闇を照らす手だてとしてロウソクしかなかったころ、「電気があれば電球や蛍光灯も使えて、明るくてめちゃめちゃ便利!」といくら大声で繰り返し言ったところで、誰も理解しないだろう。電球と電気が作り出すその明るさと手軽さを見て初めて納得したのだろうと思う。私からすればfacebookも全く同じである。実名主義で実際に使ってみないとその素晴らしさは理解できない。
その一方で「facebookのアカウントは持っているけど、全然使えない、よくわからない」という声を私の周りでも少なからず聞く。そういう人によくよく話を聞いてみると、とりあえず登録しているけど、実名で登録していない、出身校を書いていない、所属組織を書いていないなどがほとんど。電気だって電球や蛍光灯がなければ明るくならない。facebookだってそこに実名でプライベートをお互いに躊躇なく出しあうことができる実在の友達がいなければ、何の意義も楽しさも感じない。
しかし、先ず理解しておかなければいけないことは、決してfacebookも人と人との関係をつなげる道具として決して万能ではない。電気も使い方を間違えば感電してしまうように、facebookだって使い方をあやまればトラブルに容易く巻き込まれるだろう。
私のブログを読んでくださった方がfacebookを真に理解し使いこなし、いらぬトラブルに巻き込まれないために、以下の2点だけ必ず守るようにお願いしたい。

1.必ず実名、出身校、所属団体のプロフィールをきっちりと記入すること。
2.自分が実際に会ったことがあり、信頼のおけると思う人のみを友達承認すること。

この2点さえ守れば、必ずあなたに連絡を取りたがっている旧知の人が現れ、さらにトラブルを事前に回避できる。そして、使ううちにその仕組み面白さが徐々に分かりはじめ、新しい時代であるソーシャルメディアの時代を実感するようになる。

2011年1月25日火曜日

ちょっと気になる MARUZEN&ジュンク堂書店 梅田店(茶屋町)

同店は私の一番のお気に入りの書店。本日も昼休みに雑誌と文庫を買い出しにでかけた。この書店のすごさはテレビでも取り上げられたらしいし、私も昨年12月22日に同店がオープンしたときに興奮してその様子のブログを書いた。それまで本は決まってAmazon.jpでばかり買っていたのを、同店は会社から近いことから開店以来ちょこちょこと訪れていた。
それにしても同店のずば抜けた蔵書数は素晴らしい。普通の書店では見つからないような本が手に取って読める。本を買う前の立ち読みはやっぱり大事だなあとも再認識させてくれた。それに、いつ行ってもすいていて快適。。。
ん、待てよ。すいている? お客さんが少ない? これって商売として大丈夫なのだろうか?駅中超一等地ではないにしろ、もうちょっとお客さんがいてもいいのではないだろうか?想定した集客数は集められているのだろうか?それとも国民的な本離れ?次々と疑問が浮かんだ。
ちなみに駅中かつ、最も同店から近い大型書店である紀伊国屋梅田店は相変わらず人でワサワサしている。
ちょっと同書店の今後が気になる。

2011年1月22日土曜日

TechWave塾 大阪に参加して

昨日、シリコンバレーを中心とした感度の高いIT関連の記事を書かれているTechWaveというブログサイトの編集長である湯川さんが主催のソーシャルメディアに関する勉強会に参加した。
この会は湯川さんの「少人数でディスカッションを中心とした中身で」というご意向から、参加者数は10名強となっている。そこに集まった顔ぶれは大阪のIT系ベンチャー企業経営者からコピーライターや大企業で重要な役割を担っている人などであった。これらの面子の自己紹介を聞いていて、私にとって興味深かったのは、よく名の知れた企業に在籍されている方々もみんな個人として参加されていたということ。別にそんなの普通だと思われるかもしれないが、実はそうではない。参加費が普通でないのだ。この集まりは一回あたり15,000円、計90,000円、消費税を入れると10万円弱となる。別に巧妙な手口で勧誘されたわけでは一切ないにも関わらず、それぞれが今回のテーマであるソーシャルメディアに興味・関心をもち自分の意思で価値を認め対価を支払ってきていた。私としても実際に昨夜参加し、講師の湯川さんを筆頭に、そんな志も感度も高い人たちと出会え、議論することができ本当に満足な時間を過ごせた。
ビジネススクールでもそうであったが、ものごとへの理解は講義だけではなく一つの仮説について様々な角度から考察を加えることよって深まる。さらに、その考察を加える議論の構成員の切り口が鋭ければ鋭いほど、より本質が浮かび上がる。昨夜は本当に何年ぶりだろうか、そういうことが可能な面々に出会えたように思う。
これからあと5回用意されているこの集まりで、貴重な時間を皆さんと有意義に共有し、それぞれの思いを発展できることを切に望みます。
ソーシャルメディアに対する私の考察は追って頭が整理できた段階で書きたいと思う。

2011年1月17日月曜日

webアクセシビリティの必要性について

2011年初の投稿になります。先ずは今更ながらですが、新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
本日は何かと慌ただしい日常を離れ、一人東京出張のため久々に文章が書けます。
今回の出張の主要目的はWebアクセシビリティについてのセミナーへの参加です。あまり聞き慣れない言葉であるWebアクセシビリティとは、私なりの定義で申し上げると下記になります。「障がい者の方や高齢者の方に使いよいインターネット環境をご提供するにはどうしていくか」。もう少し聞き慣れた言葉ではWeb利用についてのユニバーサルデザインというふうになります。これについては会社として絡めるとややこしくなるので、私個人としてこのWebアクセシビリティを推進するNPOの会員になったりしています。その所属する団体が東京で自治体向けにセミナーを開催するということで、まだまだ勉強中の私は参加させてもらうことにしました。
私がこの分野に注目しているのはビジネスとしての側面よりもむしろ、それが日本にとって必要であると考えているからです。日本は世界中のどの国も経験したことがない超少子高齢化社会を迎えます。そんなこと毎日のように聞く年金問題や社会保障問題ですでに知っている!とお叱りを受けるかも知れません。でも「知っている」のと「理解している」のは違うと私は考えます。そこでGEが作成したOur Aging Worldのグラフをご覧いただければその事実に唖然とします(Java Pluginが必要です)。よく年齢構成を表現するのに人口ピラミッドと言われることがあります。それは何となく「年をとるにつれ人は亡くなりその数は少なくなり、新たに生まれる生命がそれよりも多いはず」という思い込みによります。このグラフを操作すると自国の場合それは事実ではないことが動的にわかります。今から20年前と現在、そして20年後の日本の人口構成をご覧になってください。近い将来、間違いなく訪れる国の姿が誰にもたやすく想像されると思います。このままでは日本の税金を納めることができる働き手がどんどん減り続けます。当然、消費税増税が議論に上ります。でも、近々増税するからといって安心できません。なぜなら少子高齢化は進行すると予想されているからです。
そこで私はシンプルに考えます。「働き手を増やさなくては」と。つまり、今働いている方々に少しでも長く現役を続けてもらう必要がある。今、何らかの障がいをお持ちで社会参画に困難をきたされている方に少しでも多く働く機会を持っていただきたい。誰もが年をとると目が見えにくくなったり、耳が聞こえにくくなります。それにまだ年も若く、普通に見聞きできている人でも予期せぬ事故や病気で感覚器に不調をきたすことがあります。実は私自身も一週間ほど耳が聞こえなくなったことがありました。もし誤解を生んだらすいません。でも、私はみんな誰しも障がい者の予備軍なのだと思っています。
私の乏しい経験や読み物から、多くの高齢者や障がい者の方々が「もっと働きたい」、「世の中の役にたちたい」と思われているようにお見受けします。それならば、そんな方々により働きやすい環境を提供し、個々人の生きがいと国家としての労働人口を維持していくことが我々Webに携わる仕事に携わる者の社会的な責任・使命なのではと勝手に思っています。
くしくも本日は阪神淡路大震災から16年目の日です。あのとき新入社員だった私も立派な中年、いいおっちゃんになりました。月日の流れるのは本当に早いです。被災せずに、今を生きている自分自身がいつまでも生産的であるためにも、Webアクセシビリティについては注力していきたいと思います。