2011年12月13日火曜日

プロとアマとの間には。。

今日はエクスネックさん主催のセミナーに参加させてもらいました。Facebookを始めとするソーシャルメディアについての意見交換が行われ、有意義が時間を過ごせました。

その中で講師の足立さんが、私がたまたま先日からぼんやりと頭の中で思っていたことを明言されていたので、ここで紹介したいと思います。

いきなりですが、ここで掲載している写真は先週末の皆既月食のときに私が撮影したものです。この写真はFacebook上で投稿すると、予想外に多くの方から「いいね!」をいただき、昔から写真を愛好している友人からも「奇麗にとれてるやん」と褒めてもらいました。何だ自慢かよ、と思われるかもしれませんが、実は私は全く写真やカメラのことは良くわかっていません。
機材もOlympus Pen Lite PL1というプロの方が使うようなものでなく、レンズも本体を買ったときに付いてきた大きい方のものというくらいの認識しかありません。撮影時の設定も完全にオートでした。それでも、人様に褒めてもらえる写真がとれました。私のカメラ好きの友人も言っていましたが、20年前だったら考えられないことです。つまりTechnologyが進化してどんどん人間に歩み寄ってくれて、これまでは難解だと思われたことが誰にでも可能になってきています。別にこれは特別なことではなく、その昔写真を撮る人は写真技術者といして位置づいていたでしょうし、自動車を運転することも技能者として位置づいていました。それが今や誰もがそれなりに奇麗な写真を撮ることができるし、自動車もオートマやパワステの出現で誰もが苦もなく運転することができるようになりました。

ただ、今日のセミナーで足立さんが言及されて私が共感したのは、「どんなに道具が発達してもアマチュアにはプロの写真は撮れない。」ということです。道具はある程度のお金を出せば万人が等しく手にすることができます。でも、写真であれば被写体をとらえる力、構図やタイミング等々それはプロとして研ぎすましたものがあって初めて人に認められる違いが出せるものだと思います。それは決して偶然の産物ではなくて、その仕事に対するこだわりや信念で決まってくるのではと私は思います。

私達、ITの世界では私がシリコンバレーにいた90年代中頃はHTMLが書けるだけで立派なInternet技術者でした。ネットバブルと言われた90年代後半ホームページを持っているということだけで、ベンチャーキャピタルから投資を得ることもあながち不可能な時代ではありませんでした。ところが、オーサリングツールができたことによって、雨後のタケノコのように急速にWeb制作会社が増えました。さらにツールが使いやすく進化して普及すると、誰もが奇麗なホームページを作ることができるようになりました。つまりHTMLの記述が分かったり、ツールを使うことができるだけでは、ことWebの制作においてもプロとしては生き残れなくなりました。

どんな業界、業種にしろTechnologyの進化によってプロとアマとの違いの差分はどんどん縮まってきていると思います。これさえ身につけたら後は安泰というのはもうないのだと思います。プロのサイドに居るものとしては、決して現状に甘んじることなく、常に次の次元を追い求めて行く必要があると再認識しました。

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