2011年1月17日月曜日

webアクセシビリティの必要性について

2011年初の投稿になります。先ずは今更ながらですが、新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
本日は何かと慌ただしい日常を離れ、一人東京出張のため久々に文章が書けます。
今回の出張の主要目的はWebアクセシビリティについてのセミナーへの参加です。あまり聞き慣れない言葉であるWebアクセシビリティとは、私なりの定義で申し上げると下記になります。「障がい者の方や高齢者の方に使いよいインターネット環境をご提供するにはどうしていくか」。もう少し聞き慣れた言葉ではWeb利用についてのユニバーサルデザインというふうになります。これについては会社として絡めるとややこしくなるので、私個人としてこのWebアクセシビリティを推進するNPOの会員になったりしています。その所属する団体が東京で自治体向けにセミナーを開催するということで、まだまだ勉強中の私は参加させてもらうことにしました。
私がこの分野に注目しているのはビジネスとしての側面よりもむしろ、それが日本にとって必要であると考えているからです。日本は世界中のどの国も経験したことがない超少子高齢化社会を迎えます。そんなこと毎日のように聞く年金問題や社会保障問題ですでに知っている!とお叱りを受けるかも知れません。でも「知っている」のと「理解している」のは違うと私は考えます。そこでGEが作成したOur Aging Worldのグラフをご覧いただければその事実に唖然とします(Java Pluginが必要です)。よく年齢構成を表現するのに人口ピラミッドと言われることがあります。それは何となく「年をとるにつれ人は亡くなりその数は少なくなり、新たに生まれる生命がそれよりも多いはず」という思い込みによります。このグラフを操作すると自国の場合それは事実ではないことが動的にわかります。今から20年前と現在、そして20年後の日本の人口構成をご覧になってください。近い将来、間違いなく訪れる国の姿が誰にもたやすく想像されると思います。このままでは日本の税金を納めることができる働き手がどんどん減り続けます。当然、消費税増税が議論に上ります。でも、近々増税するからといって安心できません。なぜなら少子高齢化は進行すると予想されているからです。
そこで私はシンプルに考えます。「働き手を増やさなくては」と。つまり、今働いている方々に少しでも長く現役を続けてもらう必要がある。今、何らかの障がいをお持ちで社会参画に困難をきたされている方に少しでも多く働く機会を持っていただきたい。誰もが年をとると目が見えにくくなったり、耳が聞こえにくくなります。それにまだ年も若く、普通に見聞きできている人でも予期せぬ事故や病気で感覚器に不調をきたすことがあります。実は私自身も一週間ほど耳が聞こえなくなったことがありました。もし誤解を生んだらすいません。でも、私はみんな誰しも障がい者の予備軍なのだと思っています。
私の乏しい経験や読み物から、多くの高齢者や障がい者の方々が「もっと働きたい」、「世の中の役にたちたい」と思われているようにお見受けします。それならば、そんな方々により働きやすい環境を提供し、個々人の生きがいと国家としての労働人口を維持していくことが我々Webに携わる仕事に携わる者の社会的な責任・使命なのではと勝手に思っています。
くしくも本日は阪神淡路大震災から16年目の日です。あのとき新入社員だった私も立派な中年、いいおっちゃんになりました。月日の流れるのは本当に早いです。被災せずに、今を生きている自分自身がいつまでも生産的であるためにも、Webアクセシビリティについては注力していきたいと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿