2012年1月19日木曜日

どうマスコミと付き合うべきか

今日、元横浜市長の中田宏さんが書いた「政治家の殺し方」を読み終えた。過激なタイトルのもとで書かれているのは利権との闘い。

この本を読んで、特に気をつけないといけないと思ったことは、情報源としてのマスコミとの付き合い方。同氏は利権を持つものによるマスコミの利用について指摘する。

著者の中田氏は週刊誌に7週連続でスキャンダル記事を連載されたとのこと。週刊誌を自ら買うことのない私でさえ、新聞や電車内の雑誌広告で同氏に関する見出しだけは目にして記憶に残っていた。恥ずかしながら私の認識はそこで完全に止まっていた。
今回この本を読んで初めて、中田氏がその週刊誌に対して名誉毀損で全面勝訴していたことを知った。つまり、私の意識は「詳しいことは知らないけど、この人もダークなところがあるんだな」という、週刊誌の見出しから作り出された何となくのイメージのままであった。本文すら読まず記事の見出しのイメージだけで自分自身の思考を止めてしまっていたことに深く反省した。

ソーシャルメディアの普及でマスコミの影響力は弱まってきたとは言われるものの、それでもまだまだマスメディアは世論形成に重要な位置づけをしめている。それに、ネットで誰もが情報提供できるようになった分、私は逆に旧メディアの取材力に注目する部分もある。

物事の正しい理解のために、これからどうマスコミと付き合うべきかを改めて考える。先ず出来ることは、事象について漠然とイメージとして把握するだけはなく、自分の頭で常に理解する努力を怠らないことだろう。そのためには、書かれていることを決して鵜呑みにしない。そして、事象に関して複数の記事を読む。さらに、できることならば、各分野において信頼のおける情報筋を自分自身で持つということだろうか。




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