2012年1月19日木曜日

Facebook社CEOザッカバーグを発言させたSOPA・PIPAの重み

今朝、ザッカバーグ(Facebook社CEO)が自らFacebook上のフィードで発言していることに驚いた。それは抗議のためのWikipediaの一時停止にも繋がった、オンライン海賊行為防止法案「Stop Online Piracy Act(SOPA)」および「PROTECT IP Act(PIPA)」への反対の表明であった。彼の発言の原文は以下のとおり。
"The internet is the most powerful tool we have for creating a more open and connected world. We can't let poorly thought out laws get in the way of the internet's development. Facebook opposes SOPA and PIPA, and we will continue to oppose any laws that will hurt the internet. 
The world today needs political leaders who are pro-internet. We have been working with many of these folks for months on better alternatives to these current proposals. I encourage you to learn more about these issues and tell your congressmen that you want them to be pro-internet. "
以下、拙訳。
「インターネットはもっとオープンで繋がった世界を創り出すために、我々が持っているもっとも強力なツールである。我々ははこのよく考えらもせずに作られた法律でインターネットの発展を邪魔させてはならない。FacebookはSOPAとPIPAに反対し、インターネットを阻害するようないかなる法律に対して反対し続ける。 
今日の世界はインターネット肯定派の政治指導者を必要としている。私たちはここ数か月間、多くのこれら関係者たちと現在提案されている法案に代わる、より良い案について協議している。私は皆さんがこれらの問題について、より理解を深め、みなさんの代表である議員にインターネット肯定派となることを伝えてほしい。」
私が驚いたのは、ザッカバーグは単に抗議を唱えるだけでなく、読者に連邦議会の議員に対してインターネット肯定派(pro-internet)となる行動をすることを求めていることである。アメリカ人のほぼ全てが利用しているといっても過言でないFacebookの代表がこのような発言をすることには非常に大きな意味があると考える。

ザッカバーグはこれまで沈黙を続けていた。おそらく、自らが作り出したソーシャルメディア上での発言の影響力を認識し、自重していたと思われる。それが今回、明確に反対の意思とアクションを求める発言をしたことで、利用者は一斉に反法案側に活性化すると考えられる。それほど危機感を募らせていたのだろう。

今回の一連の件は、情報がこれまで通りコントロールできる・されるべきと信じている社会層と、情報を自由に世界中に発信できることが人類の権利と認識している層との闘争となる。これまでに無かった新たな闘争である。

まさに今が、新たな時代の変わり目に位置していることを実感する。しっかり目を見張って進展を見届けたい。


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